はじめに
全層皮膚欠損創等に使用可能な人工皮膚に関してはすでに日本でも保険適応で使用が可能になっていますが、主な機能としては組織再生の足場と外部からの感染を防止する表面の2層構造になっていたりとどちらかというと皮膚修復を促進する為のものが一般的な認識ですが、今回紹介するのはそれとは少し概念が違う人工皮膚に関して紹介したいと思います。
ヒューマノイドの為の人工皮膚
今回紹介するのは、オーストラリアのメルボルンにあるRMIT大学のチームがAdvanced Advanced Systemsに論文発表したものです。皮膚修復を促進する為のものではなく、ヒューマノイドの表面を覆い実際の生物同じ様に知覚を持たせるというものです。
皮膚は全身にある人体最大の感覚受容器であり、それを模す人工皮膚として、プロトタイプは圧変化、温度変化熱、疼痛を感知できるものです。あるしきい値に達すると、人工皮膚は実際の人間の皮膚と同じように反応し、高速なフィードバック応答を再現することが可能です。
この人工皮膚を使用することで、より実際に存在する生物に近いヒューマノイドを作成することが可能になると、研究チームはしています。
最後に
この人工皮膚はより実際の生物に近いヒューマノイドを作成するのに必要な技術であり、現在の感覚が不十分な義肢に感覚を与え、見た目だけでなくより生体に近い補綴が可能になると思われます。現在、筋電義手やコンピュータ制御の義肢や触覚を再現する義肢も存在していますが、この技術を利用することでさらなる義肢の発達が期待されます。
参考文献
Rahman, M.A., Walia, S., Naznee, S., Taha, M., Nirantar, S., Rahman, F., Bhaskaran, M. and Sriram, S. (2020), Artificial Somatosensors: Feedback Receptors for Electronic Skins. Adv. Intell. Syst.. doi:10.1002/aisy.202000094
チュビファースト 2way (緑) 10m アレルギーヘルスケア

Dr.夏井の創傷治療大革命/ケアネットDVD ケアネット

コメント