ケンブリッジ大学とインペリアル・カレッジ・ロンドンから発表された人工知能(AI)に関する論文です。頭部CTスキャンでさまざまな種類の頭部外傷の検出、セグメント化、定量化、および区別にAIで成功したとのことです。
頭部CTは臨床における非常に重要な診断ツールですが、定量的に使用されることが今まではなく、定性的に使われることがほとんどでした。頭部CTスキャンで得られる情報の多くは見落される傾向にあり頭部CTで得られる情報を定量化することができれば、臨床や研究に多くの利点をもたらす可能性があります。
研究では畳み込みニューラルネットワークに頭部CTスキャン画像で、画像に存在するさまざまなサイズとタイプの脳の病変を学習させました。次に、頭部CTスキャンの既存の大規模なデータセットで開発したツールを検証しました。開発されたAIは各画像の個々の部分を分類し、それが正常かどうかを判断することができました。
このAIは時間の経過に伴う微妙な変化の検出において、人間よりも定量化に優れる可能性があり、頭部外傷の進行に関する研究に役立つ可能性があるとのことです
Multiclass semantic segmentation and quantification of traumatic brain injury lesions on head CT using deep learning: an algorithm development and multicentre validation study
Miguel Monteiro, Virginia F J Newcombe, Francois Mathieu, Krishma Adatia, Konstantinos Kamnitsas, Enzo Ferrante, et al.
Published:May 14, 2020 DOI:https://doi.org/10.1016/S2589-7500(20)30085-6
https://www.thelancet.com/pdfs/journals/landig/PIIS2589-7500(20)30085-6.pdf
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