はじめに
現在様々な、ウェアラブルバイオメディカルデバイスが存在しており、様々な整体データを取得し健康管理等に使用されていますが、ここで起こってくる問題として、データの正確性とそのデータの取得の為のセンサーの人体への接触の問題があります。柔らかい可撓性であるパッチを使ったり、バンドを工夫したりと種々の方法でセンサーの人体への接触を上げる為の工夫がなされていますが、完全な方法はなかなかありませんでした。
そこで、ウェアラブルデバイスを直接肌に描く様に設置してしまえば、センサーの人体への接触の問題を解決することができるのではないかと考えて研究された論文を今日は紹介したいと思います。アメリカのヒューストン大学からnature communications に投稿された論文です。
ウェアラブルデバイスを直接肌に描く

この論文では、さまざまな種類の身体センサーを含む電子回路を皮膚に直接描く方法を開発し、その実証事件を行なっています。皮膚の水分、電気生理学的信号、体温などの測定を高い精度で可能にし、皮膚の動きの影響をほとんど受けない為に、センサーをつけている人が激しい運動を行っているときにも精度の高い生体医学的データを収集できる可能性があります。この技術は、特殊なペンから押し出された3種類のインクを使用し導電経路、半導体、誘電体を作成することが可能で、それらの組み合わせやでセンサーを形成することができる様です。
さらに、狙った訳ではないのかもしれませんが、皮膚に描かれた電子機器に基づく電気刺激は、皮膚創傷の治癒を加速するという効果もある様です。
最後に
ウエアラブルのデータがまだまだ信頼をするに十分ではない(偽陽性が高かったり)と言うことは、Apple Heart Studyでも示されていました。その原因としては測定機器の問題と、センサーの問題、アルゴリズムの問題がありますが、そのうちセンサーの問題はこの技術で改善することはできるかもしれないですね。未来には、ウエアラブルのセンサー部分は直接肌に各時代がくるかもしれませんね。
参考文献
Ershad, F., Thukral, A., Yue, J. et al. Ultra-conformal drawn-on-skin electronics for multifunctional motion artifact-free sensing and point-of-care treatment. Nat Commun 11, 3823 (2020). https://doi.org/10.1038/s41467-020-17619-1

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