COVID-19の中で、「リモート」、「遠隔」、「オンライン」という単語を日々目にします。、医療の中では患者さんと医師を繋ぐオンライン診療や遠隔診療だけでなく様々なものがリモートになってきています。その中で今日は、リモート超音波検査に関しての紹介をしたいと思います。
今回紹介するのはスマートフォンにアダプターをつけることで超音波検査を可能にするシステム(iQ等)を提供しているButterfly NetworkがリリースしたButterfly TeleGuidanceです。まだ、ベータ版ですがすごく可能性を感じるシステムです。必要な物品も少なく(スマートフォンに接続するButterflyの超音波プローべだけ)、さらに既存のネットワークを使用するだけで良いという利点もあります。新しい超音波の機器を導入するとしたら中古でもなかなかな金額になりますからその点では非常にいいと思います。
Butterfly TeleGuidanceを使用することでリモートでガイドを受けたり、リモートでガイドをすることが可能になります。検査者のButterflyの超音波プローべとそれが接続されているスマートフォンを、離れた臨床医のコンピュータにリンクさせて、臨床医はコンピュータを見ながら、検査者に話しかけ、超音波プローべを操作する方法を説明するARマーカーを配置し、検査者に適切な指示を与え適切な検査に導くことができます。

上の図では、左側にエコーの映像が、右側にプローべの動きを支持するための3D画像があり、青の矢印がARマーカーになります。ARマーカーも回転や、横移動、傾き等を選ぶことが可能です。
このCOVID-19の中で専門医にかかることが困難な患者さんや、超音波検査に自信ない医師にとっては素晴らしい助けになると思います。また、COVID-19が落ち着いても離島やへき地での医療の助けになると思われます。日本ではまだ医療機器認証は受けていないと思われますが、使える日がくるといいですね。
参考
Butterfly TeleGuidance™

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